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ベテラングループ

ベテラングループ
座談会 ベテラングループ メンバー
  • 岡田 荘淳

    岡田 荘淳

    松山試験所・鬼怒ヶ丘
    試験所 副所長
    勤続41年目

  • 戸原 拓哉

    戸原 拓哉

    金属調査部金属試験課・
    技術開発課兼任課長
    勤続18年

  • 森 秀一

    森 秀一

    技術開発部
    表面分析課課長
    勤続10年目

  • 鈴木 真太朗

    鈴木 真太朗

    金属調査部金属試験課
    はんだ第一係係長
    勤続8年目

本日はよろしくお願いします。 まずは現在のお仕事の
内容をお聞きしても
よろしいですか?

鈴木
鈴木

分析結果の確認や評価など、主に分析を監督する業務をしています。現場の分析能力であったり、現場で起こる問題について上に報告して、分析の改善をしたり、逆に経営者側からのニーズに応えるために分析の仕組みをこちらで組み立てたり検体数を増やすなど、経営陣と現場との橋渡し的な役割を担っています。

鈴木
森

私が所属する表面分析課は産業分析センター内では一番新しい部署で、同課の課長職を勤めています。業務としては、報告書の結果やデータを確認するなど部署の運営がメインとなっています。

戸原
戸原

金属試験課と技術開発課の兼任課長をしております。主な仕事は試験結果報告書のデータの確認ですが、現場に欠員が出た場合のヘルプ業務や、装置トラブルの対処など、部署全体で仕事が円滑に進むための業務全般を行っています。

岡田
岡田

現場の仕事は各リーダー職に任せていますので、私は管理職としてリーダー職の取りまとめが主な仕事です。他にも親会社の千住金属工業の窓口としての役割も務めていますが、最近は皆が優秀で、私に話が上がる前に現場で解決することも多いので頼もしいですね。

ありがとうございます。 では、入社してから
環境や業務内容の
変化があれば
教えてください。

鈴木
鈴木

私は1年目の9月くらいに栃木試験所に配属となりました。最初の1年は戸原課長のもとで働いて、以降は現在の部署で5、6年ほどプレイヤーとして働いた後、今の係長のポジションになったのですが、正直言うとずっとプレイヤーとして現場にいたい気持ちはありますね(笑)ただ、それだと下が育たないので、最近は意識して現場から離れて、管理業務に集中するようにしています。

森

入社して3年ほどは草加試験所にいたのですが、ある日1週間ほど栃木試験所に行ってくれないかと言われまして。その1週間が2週間、1カ月となって、気づいたら栃木試験所の方が長くなってました(笑)
栃木試験所では一つひとつテーマが違う特殊分析に携わって、今の表面分析業務に至ります。クライアントの要望に寄り添って問題を解決していくことにやりがいを感じています。

森

ありがとうございます。 戸原さんと岡田さんの
お二人は社歴も長いですが、
会社の環境で変わったことは
ありますか?

戸原
戸原

栃木試験所のフロアは私が入社してからどんどん広くなりましたし、測定装置も、最初は測定の下限値が十分に得られるかどうかといった低スペックなものでしたが、今や非常に高価なICP-MSMSを2台も入れてもらうなど、設備はかなり充実しましたね。試験方法も必要なサンプル量も変わったし、測定の電子化も進んで、かなり業務内容が良い方に改善されました。

岡田
岡田

私は草加試験所に25、6年いまして、栃木試験所に移って15年ほどになります。草加試験所にいた頃は、全社員合わせても20人くらい。測定も機械を使わない手分析がメインで、記録も紙に手書きでした。当然納期ももっと長かったですね。今では電子化、機械化が進んで、納期は24時間に短縮されて、分析量も格段に増えました。

業務方法の変化に対応するのも大変だったんじゃないですか?

岡田
岡田

私は40歳を過ぎてPCを当てがわれたんですが、自分はアナログ派だったので(笑)覚えるのが大変でしたね。

岡田

なるほど。 では、長くこのお仕事を
続けてきた理由など
お聞かせください。

岡田
岡田

私は分析という「調べる」という仕事が好きだったのもありますが、社風も合ってましたね。昔は会社の規模も小さかったし、社内にのんびりした空気がありました。上司もいい人ばかりでしたし、人間関係にも恵まれていました。

岡田
鈴木
鈴木

人間関係の良さは僕も感じますね。社内の風通しも良くて、上司とも気さくに話せて、温かく見守ってもらってます。

人間関係は大事ですよね。
森さんは何かありますか?

森

私は仕事のやりがいですね。はんだという、携帯電話などにも使われている重要な物質の分析に関われていることに対して誇らしさを感じます。

戸原
戸原

私も森くんと似ていますが、測定したものが予想通りの結果になった時、やっぱり自分の腕は確かだったなと嬉しくなりますね。そういう小さな喜びややりがいの積み重ねが、日々の仕事のモチベーションにつながっています。

そういう日々の
小さな喜びも大事ですよね。
それでは次の質問です。
皆さんの立場から、
今の若手への意見や
思いなどをお聞かせください。

鈴木
鈴木

常々思うのは、申し訳ないという気持ちですね。

それは
どういうことでしょうか?

鈴木
鈴木

うちの部署は一番工数がかからない分析のポジションにあって、その分多くの業務を引き入れたいんですが、それをするためには人もいるし機械も必要なので、適切な業務環境を構築していかなきゃいけない。会社としては、利益や効率を考えるとうちの部署の稼働量をもっと上げたいのですが、私の下で働いてくれているメンバーとしては、やることをしっかりやって定時で帰りたい。それは当然ですよね。そういった中で、上からの要望に対して現場の思いをくみ上げたり、しっかりとした環境を整備してあげたりがまだまだできていないなと。そこに不甲斐なさ、もどかしさを感じています。逆に現場の部下に対しては要望や不満はまったくないですね。僕に対してもフランクに接してくれますし、皆本当によくやってくれています。

森

僕はそういう鈴木くんが逆に羨ましいですね。自分は多分部下から厳しいと思われていて、どこか遠慮されているところがあると感じるので。あとは、これから仕事をするにあたっていろいろと失敗すると思うんです。でも現状は僕のことを気にしているのか、失敗を恐れて行動しないという風にも見えちゃうので、失敗を恐れずもっとアグレッシブに攻めて欲しいですね。そのためにも部署内に挑戦しやすい空気を作っていかなきゃと思います。

お二人とも要望より、
自分が下の世代のために
変わらなきゃ、
という気持ちの方が
強いんですね。
戸原さん、岡田さんは
いかがですか?

戸原
戸原

そうですね、仕事への態度としては、若手グループの座談会に出席していた髙山くんのように熱意を持って仕事に取り組む姿勢が理想ですね。あとは、課長職になっていろんな人から相談を受けることが増えたのですが、「困りましたどうしましょう」だけでなく、「自分だったらこうしたい」という自分の意見を持って相談してもらえると、当人の成長にもつながるかなと思います。

戸原
岡田
岡田

そういう自発的、積極的な姿勢は大事だよね。あと、これは要望というか改善点ですが、日々の業務量が膨大でどうしても仕事に追われている現状がありますね。一応部署ごとにチャレンジ目標と目標に対する達成度合いを計る仕組みはあるんですが、余裕がなくて仕組みがあまり機能していないんですよ。

戸原
戸原

みんな日々の仕事で手いっぱいですからね。

岡田
岡田

昔は他の人の仕事に対して「何やってんの?ちょっと俺にもやらせてよ」っていう気軽さとゆとりがあって、それが新しい技術や知識の習得にもつながっていたけど、今は人員的にも時間的にもなかなか余裕がないので、横のつながりを含めてもっと和気あいあいとした雰囲気を作っていかなきゃなと思います。

皆さん若手グループと
同じ問題意識を持っているんですね。
それでは最後の質問ですが、
会社が50周年という
節目に合わせて、
今までの50年、
そしてこれからの50年に向けて
どうお考えですか?

戸原
戸原

今後は機械も進化して自動化がさらに進むと思います。その時、機械に任せきりではなく、あくまで機械を使う側として人間の能力もアップデートしていって、常に結果を出していきたいですね。

森

戸原さんのお話の通り、機械の進化などによって分析業界はここ数年で飛躍的に進歩しています。当社は業界内でも最新鋭の機械を取りそろえていると自負しているので、今後はオーダーメイドの分析など、今扱っている分野からさらに発展していくことを期待しています。

鈴木
鈴木

現在はんだというジャンルにおいて当社は業界トップクラスの位置にいますが、はんだは常に進化しているので、これからもトップでいるためにできることをしていきたいですね。具体的に言うと、一般的に使われている錫や銅、銀などのはんだにさまざまな元素を足して新たな性能を引き出すということがあるんですが、新しいはんだの分析っていまだに確立されていない場合が非常に多いんです。そういった状況の中で当社が新しい分析法を常に提示して技術力を見せつけて、今後も業界においてトップシェアであり続けるための強みを手に入れることが、これからの50年に必要なことだと思います。

自動化を含む、たゆまぬ
技術革新が大切なんですね。
では最後に岡田副所長、
お願いします。

岡田
岡田

これまでは親会社である千住金属工業の要望に応えながら会社も成長してきたので、今後50年の安定した成長のためには要望に対してさらに高いレベルで応えていくことが必要だと感じています。そのためには先の3名が言ったように設備のアップデートや工程の自動化、そして新たな技術開発が不可欠なので、現状に満足せず、会社も人も常に前を向いて歩んでいきたいですね。