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マネジメントグループ

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座談会 マネジメント メンバー
  • 宮川 英幸

    宮川 英幸

    取締役副社長・
    営業部営業本部長
    勤続6年目

  • 赤坂 操

    赤坂 操

    環境調査部・RoHS(材料)
    分析部 部長/
    草加試験所 所長
    勤続15年目

  • 岩下 章

    岩下 章

    技術開発部 統轄部長/
    松山試験所・
    鬼怒ヶ丘試験所 所長
    勤続16年目

  • 今泉 礼子

    今泉 礼子

    管理部 部長
    勤続36年目

本日はよろしくお願いします。 まずは皆さまの仕事内容や
経歴をお聞かせください。

宮川
宮川

私は親会社の千住金属工業に27年勤めた後、子会社の千住スプリンクラーに15年勤めました。今の産業分析センターは6年目で、役職は取締役副社長です。営業本部長も兼務してまして、主に営業部門を統括しています。

宮川
岩下
岩下

私は2006年に入社して、技術開発部に配属され、分析手法の開発に携わってきました。2015年から栃木試験所(現在の松山・鬼怒ヶ丘試験所)の所長を兼務することになりました。現在、技術開発部では主に千住金属工業の研究部からの分析依頼に対して、化学分析を通して、研究開発の分析的支援業務を行っております。

赤坂
赤坂

草加試験所の所長と環境調査部の部長、材料分析部の部長職を兼任しています。他の環境調査会社で21年勤めた後、15年前に当社に転職してきました。業界歴は36年目で、環境調査業務をメインに行ってきました。現在は作業環境を考慮した設備管理も行っています。

今泉
今泉

管理部に所属していまして、勤続36年になります。管理部の仕事は総務、人事、購買、経理などで、例えば人事ですと従業員の入社、退職の手続きから福利厚生、年間の教育スケジュール計画の立案、そして採用活動。購買だと資材の調達、経理関係だと会計業務など、分析以外のほぼすべての業務を担当しています。

今泉

ありがとうございます。 では次に入社時と今を比べて、
環境や仕事内容の変化を
教えてください。

宮川
宮川

私が産業分析センターに来た当初は、売り上げはあっても収益で厳しいところがあったんですね。これは是正しなきゃならんということで、業務全体の見直しを行い、1年目で赤字部門をゼロに、2年目から全部門の黒字化を達成しました。

2年で黒字化はすごいですね! 収益改善のために
具体的に何をされましたか?

宮川
宮川

栃木試験所は、親会社である千住金属工業からの分析依頼がメインですが、これまで納期が2~3日かかっていたものを24時間に短縮しました。そのために岩下所長が中心となって、設備投資はもちろん、草加事業所から10人以上の人員を配置換えして、半年かけて体制を整えました。

2~3日かかっていた納期を
いきなり24時間に
短縮すると言われて、
岩下さんは
どう思われましたか?

岩下
岩下

正直言うと、宮川副社長からお話を聞いたときは、これは大変だなと思いました(笑)でも、どうすればできるかを考えることは面白かったし、やりがいを感じました。

岩下

具体的には
どうやって納期短縮を
実現されたんですか?

岩下
岩下

設備環境の見直しや人員の強化ももちろんですが、一番貢献したのが、既存の分析手法からの脱却と新しい手法への転換です。これまで3工程かかっていたものが1工程で終わるような分析手法を開発することで、納期の短縮と同時に、1日の分析検体数の増加も実現しました。私が2015年に栃木試験所の所長になったときは1日のサンプルが200~300検体くらいで、人員も20人程度でしたが、今ではサンプルが500~600検体、人員も50人ほどになりました。

単純計算で倍増したんですね。 それだけの体制を半年で
作り上げた秘訣があれば
教えてください。

岩下
岩下

秘訣と言ったら大袈裟ですが、新体制への移行にあたって現場の社員のモチベーションアップは意識しました。そのために所長としてただ指示するだけでなく、自分も現場に立って皆と一緒になって問題解決について考えていったことが良かったのかなと思います。自ら現場に立つことで、僕自身ダイレクトに変化を感じることができましたし、現場の社員の意識も高まって、僕以上に皆やる気を持って仕事に取り組んでくれました。本当に現場の社員に支えられましたね。

ありがとうございます。 では次に赤坂所長
お願いします。

赤坂
赤坂

前の会社で21年間、環境計量証明事業をしていまして、当時は官公庁からの仕事が中心でした。産業分析センターに入社してからも同じ環境分析の仕事をしていたのですが、業務量が膨大で、日々仕事をこなすのが精いっぱいという感じで疲弊してましたね。そんな時、今でも鮮明に覚えているのですが、新しく赴任された宮川副社長が「これってもうかってるの?」とおっしゃって、ハッとさせられました。

赤坂

確かに仕事は忙しいのに利益が上がらない状況が続いていたので、このままだと何も変わらないなと感じ、そこから事業内容を皆で見直して、なんでもやりますよではなく原価管理をしっかりとして、取り扱う素材を絞っていきました。振り返ってみると、宮川副社長の一言が私の仕事人生の中で大きなターニングポイントになりましたね。業務を見直した結果、余剰人員が生まれて、その人員を栃木試験所に割り当てできました。

宮川副社長の言葉は
それだけ大きかったんですね。
業務の中で、皆がなんとなく
「これは無駄だな」と
思っていても、
それまでの
慣習を変えることは
とても勇気がいることだと
思います。
同業他社に先駆けて、
業務改革を実現できた理由は
なんでしょうか。

宮川
宮川

原価管理をしっかりと行ったことが1番のポイントですね。赤坂所長が言った通り、草加試験所の仕事は官公庁からの仕事が主でしたが、官庁仕事は入札なので受注金額が一番安いところが仕事を獲得します。営業的には楽ですが、受注金額ありきだと原価に対する感覚がなくなっていくし、入札なので受注金額も年々下がっていきます。

宮川

だから入札仕事に依存するのではなく、より付加価値の高い仕事、具体的に言うとRoHS(欧州規制による、電子機器における特定有害物質規制)ですね。こちらにいち早く注力することで、早い段階での黒字化に加えて、社員の中にも“価値を生み出す仕事をする”という自覚が芽生えました。

岩下
岩下

一連の業務改革は、会社内部の人間だけではきっと難しかったでしょうね。外部からいらした宮川副社長だからこそ、会社の問題点を客観的に判断できるし、社内の慣習に縛られず、早いスピードで思い切った改革ができたのだと思います。

ありがとうございます。 では最後に今泉さん、
お願いします。

今泉
今泉

入社以来8名の社長の元で働いてきましたが、トップが変わると経営方針や人事、会計の流れなど、職場環境が大きく変わるので、着いて行くのが大変でしたね。ただ、管理部という立場上、他部署よりも歴代の社長と密にコミュニケーションをとることができたので、マネジメントにおいても良い経験ができました。あとは、私が入社した時は社員数が約20名、売り上げも今の5分の1程度でしたので、会社規模も約5倍に成長しました。

ありがとうございます。 では次に、若手や部下への
思いをお聞かせください。

宮川
宮川

今後は先ほどお話しした規制物質や有害物質の分析が増えるにつれて、今まで扱ったことのない物質の分析も増えていきます。それに合わせて新しい分析手法の開発が今後はさらに求められていくので、仕事に対する探究心や好奇心を持って、新しい挑戦への意欲がある人材と仕事をしたいですね。

岩下
岩下

分析という仕事を好きになれるか、そして何か一つでもいいから、自分なりに工夫して、仕事に対して面白みを持って欲しいなと思います。そうじゃないとやっぱり仕事は続きませんから。あとは、自分で考えて自分で行動できる人はやっぱり強いですね。もちろん最初からそんな人間ばかりではないので、求めるだけでなく、われわれも一緒になってそういった人材を育てていきたいです。

赤坂
赤坂

言いたいことほとんど言われちゃいましたね(笑)若い人には、こうなりたい、こうしたいという“欲”を持って欲しいです。欲がないと自主性が育たなくて、指示待ち人間になってしまいますから。最近の若い人は大人しい人が多い印象ですから、自分の欲を原動力に、チャレンジ精神を持って失敗を恐れず仕事に取り組んで欲しいですね。

今泉
今泉

コロナの影響もあって、社員同士のコニュニケーションが減っていると感じます。一人ひとりは真面目で本当に良い社員ばかりなので、部署間の交流や連携がもっと増えて密なコミュニケーションがとれたら、会社により活気が出るのかなと思います。

ありがとうございます。 では最後に、創業50周年という
節目に合わせて、
これから先の50年後に向けての
考えをお聞かせください。

宮川
宮川

当社の売り上げの柱である千住金属工業は、国内だけでなく世界を相手に業務を拡大しています。それに対してわれわれは、これからも千住金属工業の依頼にしっかりと応えていくという使命がありますので、今後の50年も企業として共に成長していきたいです。

岩下
岩下

宮川副社長のおっしゃる通り、今後はますます品質に対する要求が多くなっていくので、その要求に応えられる体制を構築することが重要だと思います。また、分析業界は、特に前処理段階においてまだまだ人の手がかかるので、さらに業務の自動化を進めて、ゆくゆくは全ての業務の完全自動化を目指したいですね。

岩下
赤坂
赤坂

また先に言われちゃったな(笑)

岩下
岩下

皆さん考えることは一緒ということですね(笑)

赤坂
赤坂

では私の仕事の環境分析のジャンルで。会社が創業した50年前は公害問題が深刻化した時代で、これをなんとかしようという思いで創業された側面があるので、社会貢献は当社にとって非常に大事な企業理念です。今後、環境問題がさらに重要度を増していくことは確実なので、企業として利益を追いつつ、環境分析という業務を通じてさらなる社会貢献をしていきたいです。

今泉
今泉

これから少子化もあって、ますます人材確保が難しくなると思います。当社くらいの規模の会社だと、社員の一人ひとりの働きで業績が大きく変わりますし、良い人材の確保は会社の未来を左右しますので、男女問わずこれまで以上に人を大切にしたいですね。

人材の話が出ましたが、
女性社員の活躍や
管理職登用などは
今後いかがでしょうか?

今泉
今泉

実は分析化学の業界は女性比率が高いんですよ。大学を見ても化学や生物といったジャンルは女性の方が多いです。当社でも女性社員の比率は上がっていますし、女性の応募もすごく増えています。特に最近は女性の方が積極的で優秀な方が多い印象ですね。

今泉
岩下
岩下

現状でも優秀な女性社員はたくさんいますし、役職においては性別は関係なく、完全に能力と適正で選んでいます。実際に係長職になっている女性社員もいますね。

宮川
宮川

親会社の千住金属工業でも女性の管理職が増えているので、これからも女性の管理職を積極的に育てていきたいです。うちは能力主義なので、性別に関わらず能力と適正のある人にはどんどん活躍して欲しいですね。

ありがとうございます。 経営者、管理職目線からの
貴重なお話が聞けて、
大変有意義な時間でした。
本日はお忙しいところ
ありがとうございました。